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H社 従業員への承継を決めたもののその難しさを痛感

H社 従業員への承継を決めたもののその難しさを痛感。

建築資材の販売施工

■資本金/1,000万円 ■従業員/20名以下

従業員承継/現代表→従業員(後継者候補)

 

  • 事業承継の経緯

現代表は、前代表の逝去により、代表に就いた。当時は自身の年齢のことも鑑み、これを機にリタイアと、会社の解散を検討したが、業績黒字でもあり、若い従業員の今後を第一に考えて事業存続を決断した。

そんな事情もあり、前代表逝去後の忙しい期間を経て落ち着いた今、すでに従業員を後継者候補とした事業承継を考えている。

 

 

  • 事業承継に伴う課題

従業員に対して会社を事業承継する際の課題として、早い段階から準備を始めて、後継者となる従業員を選定・教育・育成する必要がある。

また、後継者に対し、会社全体で協力する体制の整備も必要である。

さらには、相続財産の評価などの相続対策や会社の継続的な存続発展という大きな課題もあり、事業承継に伴う法律上の手続きも考慮しなければならない。

 

 

  • 支援の概要

従業員から後継者を一人選ぶと、それ以外の優秀な人材が会社を去っていく場合がある。また、従業員に後継者にしたい旨を告げた後、心理的変化や立場・環境の変化から、社内の人間関係がぎくしゃくすることもある。

早期に後継者を一人に絞るのでなく、複数の候補に後継者の要件を明確に提示して、じっくり見極めることを提案し、何より、後継者を全員で支えるような環境づくりをすることが重要であるという内容の指導を行った。

また特に、従業員への事業承継の場合には、税理士等の専門家に相談するなどして事前準備をきちんと行うことをアドバイスした。

 

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